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シナール・トランサミン・ハイチオール3点セット|効果と飲み合わせ

シナール・トランサミン・ハイチオール3点セットの効果と飲み合わせを解説する記事イメージ

『3点セット』とは、シナール(ビタミンC)・トランサミン(トラネキサム酸)・ハイチオール(L-システイン)の3種類を組み合わせて服用する、皮膚科で長く使われてきた美白目的の処方を指します。 それぞれ作用機序の異なる成分を組み合わせることで、メラニン生成抑制・抗酸化・ターンオーバー正常化補助を同時にカバーできるのが特徴です。本記事では、3点セットの作用機序・飲み合わせ・合剤との違いを医師監修の観点から整理します。

3点セットの構成成分が組み込まれた合剤については美容内服の合剤とは、美容内服薬全体の選び方は美容内服薬とはを参照してください。

3点セットを構成する3つの医薬品

3点セットは、医療用医薬品の商品名に由来する呼び方です。各医薬品の概要を整理します。

シナール(アスコルビン酸+パントテン酸)

シオノギ製薬が販売する医療用医薬品で、主成分はアスコルビン酸(ビタミンC)に、ビタミンCの作用を補助するパントテン酸を配合した製剤です。ビタミンCはメラニン生成抑制・抗酸化・コラーゲン合成補助の働きを持ちます。アスコルビン酸の作用機序の詳細はビタミンC内服の効果的な飲み方で解説しています。

トランサミン(トラネキサム酸)

第一三共が販売する医療用医薬品で、主成分はトラネキサム酸です。メラノサイト活性化を抑える働きが知られており、皮膚科では肝斑への医療用処方として長く使われてきました。詳細はトラネキサム酸の効果で解説しています。

ハイチオール(L-システイン)

久光製薬が販売するアミノ酸誘導体製剤で、主成分はL-システインです。ビタミンCと協力してメラニン生成を抑える働きと、ターンオーバーの正常化補助の働きを持ちます。詳細はL-システインの効果で解説しています。

3成分を組み合わせる理由:作用機序の補完

3点セットが長く使われてきたのは、3成分の作用機序が異なり、互いを補完する関係にあるためです。

成分主な作用ポイント
ビタミンC(シナール)メラニン生成酵素の抑制/抗酸化/コラーゲン合成補助
トラネキサム酸(トランサミン)メラノサイト活性化のシグナルを抑える
L-システイン(ハイチオール)ビタミンCと協働してメラニン生成抑制/ターンオーバー正常化補助

メラニンが肌に沈着する流れは、「メラノサイトが活性化 → メラニン生成 → 表皮細胞への受け渡し → ターンオーバーで排出」というプロセスを辿ります。3点セットは、このプロセスのうち前段(活性化抑制)と中段(生成抑制)と後段(排出促進)に同時に働きかけるよう設計されている、と理解すると整理しやすくなります。

3点セットの服薬と継続期間

3点セットは1日複数回の服薬になるのが一般的で、3剤を別々に服用するため錠数は多くなります。

項目目安
1日の服薬回数各剤1日2〜3回(製剤・処方による)
継続期間の目安3か月〜(医師の判断で継続評価)
効果実感の目安3か月程度の継続後に評価

服薬管理が煩雑になりやすいことが、3点セットの実務的な課題です。

3点セットから合剤への進化

3点セットの「成分の組み合わせ」自体は有効な設計ですが、毎日3剤を複数回服用するのは継続のハードルが高いという声がありました。服薬負担を軽減する形で、3点セットの構成成分にビタミンEやビタミンB群(ビオチン・パントテン酸)を加えて1錠にまとめた『合剤』が広がってきました。

形式服薬負担用量調整主な用途
3点セット(3剤併用)1日2〜3回×3剤個別に可能用量を細かく調整したい方
合剤(5合剤・6合剤)1日1回1錠配合比固定服薬管理を簡素化したい方

合剤の詳細は美容内服の合剤とはで解説しています。

OTC医薬品との違い

シナール・トランサミン・ハイチオールに含まれる主成分は、OTC医薬品(一般用医薬品)としても市販されています。代表的なものは以下のとおりです。

主成分医療用医薬品の例市販薬の例
アスコルビン酸シナール配合錠シナールEX錠(OTC)など
トラネキサム酸トランサミンカプセル等トランシーノEX(OTC)など
L-システインハイチオール錠ハイチオールC(OTC)など

OTC版は誰でも購入できる代わりに、配合用量や使用期間の規格が医療用とは異なるのが一般的です。たとえばトランシーノEXは使用期間が定められた製品設計になっています。医療用処方は医師の診察を経たうえで継続評価できる点が違いになります。「市販品で物足りなさを感じた」場合の判断軸は美容内服 効果ないと感じる理由で解説しています。

3点セットを服用する際の注意点

3成分を併用する場合、それぞれの禁忌事項・注意事項をすべて確認する必要があります。

トラネキサム酸(トランサミン)の主な注意点

  • 血栓症の既往がある方(脳梗塞・心筋梗塞・深部静脈血栓症など)は適応外
  • 経口避妊薬(ピル)を服用中の方は医師の判断で慎重投与となる場合あり
  • 術後で安静が必要な方は服用時期の調整が必要

ビタミンC(シナール)の主な注意点

  • 高用量を急激に摂取すると胃部不快感が出る場合あり
  • 腎機能低下がある方は用量調整の対象になることがある

L-システイン(ハイチオール)の主な注意点

  • アミノ酸代謝に影響する基礎疾患がある場合は確認が必要
  • 服用初期に胃部不快感が出る場合あり

3成分それぞれの禁忌・注意事項をすべて把握したうえで処方判断を行うのが、医療機関での診察の役割になります。

監修医師の臨床ポイント

3点セットは皮膚科で長く使われてきた処方で、現在も多くの方に処方されています。一方で「服薬管理が大変」「1日3回×3剤を続けられない」という声があり、生活パターンによっては合剤への切り替えを検討するケースも増えています。

合剤と3点セットのどちらが向くかは、用量調整の柔軟さを優先するか・服薬の継続しやすさを優先するか、というトレードオフで決まります。診察では、生活パターン・主訴の優先順位・既往症を一緒に整理したうえで、無理なく続けられる形を選んでいきます。

向いている人・向いていない人(3点セット相当の処方)

3点セット形式が向いている人

  • 用量を個別に調整したい方
  • 副作用が出た成分を切り分けて中止する必要が想定される方
  • 単剤で過去に副作用歴がある成分を慎重に再開したい方

合剤(5合剤・6合剤)が向いている人

  • 1日1錠で継続したい方
  • 服薬管理を簡素化したい方
  • 主訴に対して標準的な配合構成で十分と医師が判断した方

該当する可能性がある場合は自己判断せず、診察時に必ず医師にお伝えください。

キレイパスオンラインクリニックでの取り扱い

3点セット形式での提供は行っておらず、3成分の組み合わせを1錠にまとめた合剤を中心に取り扱っています。

メニュー配合成分料金(税込・定期便)
美肌内服オールインワン5合剤アスコルビン酸・L-システイン・ビオチン・パントテン酸・トコフェロール月5,430円(送料別)
美肌内服オールインワン6合剤美白プラス上記+トラネキサム酸・グルタチオン月6,930円(送料別)

自由診療のため公的医療保険は適用されません。診察料・再診料は無料。診療の流れや解約方法は美肌・スキンケア診療メニューを参照してください。

まとめ

  • 『3点セット』とは、シナール(ビタミンC)・トランサミン(トラネキサム酸)・ハイチオール(L-システイン)を併用する皮膚科の美白処方
  • 3成分はメラニン生成・排出のプロセスの異なる段階に働きかけ、互いを補完する設計
  • 1日複数回×3剤の服薬管理が負担になりやすく、近年は同等の構成成分をまとめた『合剤』が広がっている
  • OTC医薬品との違いは配合用量と使用期間の規格、医師の診察を経るかどうか
  • 服薬管理を簡素化したい場合は合剤、用量を細かく調整したい場合は3点セットが選ばれる傾向

よくある質問

シナール・トランサミン・ハイチオールはどんな組み合わせですか?
皮膚科で美白目的に長く使われてきた『3点セット』と呼ばれる併用処方です。シナールはビタミンC(アスコルビン酸)、トランサミンはトラネキサム酸、ハイチオールはL-システインを主成分とする医薬品で、それぞれ異なる経路でメラニン生成と排出に働きかけます。
3点セットは飲み合わせに問題ありませんか?
3成分の組み合わせ自体は皮膚科で広く併用されてきた処方ですが、他の薬剤との併用や既往症によっては注意が必要です。トラネキサム酸は血栓症の既往がある方は適応外となるため、必ず医師の診察を経たうえで服用してください。
3点セットと『合剤』はどう違いますか?
3点セットは3成分を別々の錠剤として併用する形式、合剤は同じ成分(+追加成分)を1錠にまとめた形式です。合剤は1日1錠で済む利便性がある一方、用量の個別調整がしにくいというトレードオフがあります。
3点セットはいつから効果を実感できますか?
個人差が大きく、3か月程度継続して変化を評価するのが一般的な目安です。皮膚のターンオーバーを複数サイクル経るため、1か月で大きな変化を期待するのは早すぎます。
市販でシナール・トランサミン・ハイチオールを買えますか?
それぞれの成分を含むOTC医薬品(一般用医薬品)は市販されていますが、配合用量や使用期間の規格が医療用処方とは異なります。トランサミン(トラネキサム酸)の市販薬は使用期間が定められているのが一般的です。医療用処方は医師の判断で継続評価できる点が違いになります。
3点セットを飲んでいる人が合剤に切り替えるメリットはありますか?
1日複数回×3錠の服薬負担を、1日1錠の合剤にまとめられる点が主なメリットです。一方で、用量を個別に調整したい方や、副作用が出た成分を切り分けて中止する必要があるケースでは、3点セットの形式のほうが柔軟です。

この記事の監修者

橋本 麻未 顔写真

橋本 麻未

医師 / 渋谷amiクリニック 院長

杏林大学医学部を卒業後、杏林大学病院 耳鼻咽喉科にて臨床研修を経て、大手美容外科・KAUNIS CLINIC で美容皮膚科診療に従事。2023年に渋谷amiクリニックを開院し、院長として美容皮膚科診療にあたっている。日本抗加齢医学会専門医として、内服・外用・注入・機器治療を組み合わせ、5年後・10年後を見据えた継続的なスキンケア提案を行っている。

【略歴】
2015年 杏林大学医学部 卒業
2017年 杏林大学病院 耳鼻咽喉科
2020年 大手美容外科
2022年 KAUNIS CLINIC
2023年 渋谷amiクリニック 開院(院長)

【所属学会】
日本美容外科学会/日本美容皮膚科学会/日本抗加齢医学会

【資格】
日本抗加齢医学会専門医/日本医師会認定産業医

参考文献・出典

  1. 医薬品医療機器総合機構(PMDA)公式サイト(医薬品医療機器総合機構)
  2. 厚生労働省 医療広告ガイドライン(令和6年3月改正)(厚生労働省)
  3. 厚生労働省 医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書 第6版(令和8年3月)(厚生労働省)
  4. 日本皮膚科学会 公式サイト(日本皮膚科学会)
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