マンジャロ(チルゼパチド)は週1回2.5mgから開始し、4週間投与した後に維持用量の5mgへ増量します。5mgで効果不十分な場合は4週間以上の間隔をあけて2.5mgずつ増量でき、最大用量は週1回15mgです。2.5mgは体を慣らすための導入用量で、臨床試験で減量効果が評価された用量は5mg以上です。
マンジャロの用量は、2.5mg(導入)・5mg(維持)・7.5mg〜15mg(効果不十分時の増量)の3段階で考えると理解しやすくなります。
本記事では、マンジャロの電子添文と患者向医薬品ガイド(2026年6月更新)の用法・用量をもとに、増量スケジュール、用量別の減量データと副作用頻度、増量する・しないの判断基準、用量と費用の関係を整理します。
マンジャロは何mgから始める?増量スケジュール
マンジャロの用量は、電子添文で「週1回2.5mgから開始し、4週間投与した後、週1回5mgに増量する」と定められています。5mgが維持用量で、効果不十分な場合は4週間以上の間隔で2.5mgずつ増量し、最大15mgまで使用できます。
| 時期 | 用量(週1回) | 位置づけ |
|---|---|---|
| 1〜4週目 | 2.5mg | 導入用量。消化器症状を抑えながら体を慣らす |
| 5週目以降 | 5mg | 維持用量。効果と副作用が許容範囲なら継続 |
| 5mgで効果不十分な場合 | 7.5mg → 10mg → 12.5mg → 15mg | 4週間以上の間隔で2.5mgずつ増量。最大15mg |
増量の間隔が4週間以上と定められているのは、各用量での副作用の出方を確認するためです。吐き気が強い場合は、医師の判断で2.5mgの期間を延長する、または増量を見送ることがあります。反対に、4週間を待たずに自己判断で増量することは用法に反します。
用量の変更は処方医が行います。2.5mgのキットを2本打って5mg相当にする、増量後に余った低用量のキットを追加で打つといった自己調整は、副作用のリスクを高めるため行わないでください。打ち忘れたときの扱いや曜日の変え方はマンジャロの打ち方で解説しています。
2.5mgは効果がない用量?導入用量の役割
マンジャロ2.5mgは「効かない用量」ではなく、消化器症状を抑えながら体を慣らすための導入用量です。電子添文の用法では2.5mgを4週間投与した後に5mgへ増量すると定められており、2.5mgを長期の維持用量とする設計にはなっていません。
臨床試験で減量効果が評価された用量は5mg以上です。SURMOUNT-1試験(NEJM 2022, n=2,539)でもSURPASS J-mono試験(Lancet Diabetes Endocrinol 2022, n=636)でも、全員が2.5mgから開始して4週間ごとに増量し、5mg・10mg・15mgの各群として効果が集計されています。2.5mg単独の減量幅を示した主要データはありません。
一方で、2.5mgの段階から食欲の変化や体重減少を感じる方はいます。GIP/GLP-1受容体作動薬は初回投与後から胃の動きを緩やかにし、満腹感を持続させる作用が始まるためです。ただし効果には個人差があり、2.5mgで変化がなくても5mgに増量してから体重が動き始める方も多いため、導入期の体重変化だけで「合わない」と判断するのは早すぎます。
用量別の減量データ(5mg・10mg・15mg)
マンジャロの減量幅は、用量が上がるほど大きくなる傾向が複数の臨床試験で示されています。対象者の条件が異なる3つの第III相試験を、用量別に並べて整理します。
| 試験(対象・期間) | 5mg | 10mg | 15mg | 対照群 |
|---|---|---|---|---|
| SURPASS J-mono(日本人2型糖尿病, n=636, 52週) | -5.8kg(-7.8%) | -8.5kg(-11.0%) | -10.7kg(-13.9%) | デュラグルチド0.75mg -0.5kg |
| SURMOUNT-1(BMI30以上等の非糖尿病, n=2,539, 72週) | -15.0% | -19.5% | -20.9% | プラセボ -3.1% |
| SURMOUNT-J(日本人肥満症・非糖尿病, n=225, 72週) | 評価なし | プラセボ差 -16.1% | プラセボ差 -21.1% | プラセボ |
SURPASS J-mono試験(Lancet Diabetes Endocrinol 2022, n=636, 日本人2型糖尿病患者)では、52週時点の体重変化がチルゼパチド5mg群で-5.8kg(-7.8%)、10mg群で-8.5kg(-11.0%)、15mg群で-10.7kg(-13.9%)でした。対照のデュラグルチド0.75mg群は-0.5kgで、用量依存的な減量が示されています。
SURMOUNT-1試験(NEJM 2022, n=2,539, BMI30以上または27以上で合併症のある非糖尿病の成人)では、72週時点の平均体重変化率が5mg群-15.0%、10mg群-19.5%、15mg群-20.9%、プラセボ群-3.1%でした。5%以上の減量を達成した割合は5mg群85%、10mg群89%、15mg群91%です。
日本人の肥満症患者を対象にしたSURMOUNT-J試験(Lancet Diabetes Endocrinol 2025, n=225, 糖尿病を除く)では、72週時点のプラセボとの体重変化率の差が10mg群で-16.1%、15mg群で-21.1%でした。5%以上の減量達成率は10mg群94%、15mg群96%、プラセボ群20%です。
3試験は対象疾患(2型糖尿病か肥満症か)・BMI・期間・併用療法が異なるため、数値を横並びで比較することはできません。表は用量間の傾向を見るためのもので、個人の減量幅を予測するものではありません。
共通して読み取れるのは、5mgでも一定の減量が見られ、10mg以上で減量幅がさらに大きくなる傾向があるという点です。なお、ダイエット目的の使用は国内では適応外で、日本糖尿病学会(2023年11月28日改訂の見解)は2型糖尿病のない日本人での安全性・有効性は確認されていないとしています。
用量別の副作用(悪心・便秘・食欲減退の頻度)
マンジャロの消化器症状は、用量が上がるほど発現率が高くなる傾向があります。電子添文に記載された国内第III相試験(単独療法・52週・636例)の主な副作用発現率を用量別に整理します。数値は電子添文の副作用の項に基づくもので、次の段落で触れる臨床試験論文の有害事象データとは集計方法が異なります。
| 副作用 | 5mg群 | 10mg群 | 15mg群 |
|---|---|---|---|
| 悪心(吐き気) | 11.9% | 19.6% | 19.4% |
| 便秘 | 13.8% | 16.5% | 11.9% |
| 食欲減退 | 13.8% | 12.0% | 21.3% |
| 下痢 | 10.1% | 電子添文に用量別記載なし | 電子添文に用量別記載なし |
悪心は5mg群の11.9%に対し10mg群で19.6%、15mg群で19.4%と、10mg以上で頻度が上がります。食欲減退は15mg群で21.3%と最も高く、減量効果と表裏の関係にあります。SURMOUNT-1試験では有害事象による中止率が5mg群4.3%、10mg群7.1%、15mg群6.2%と報告されており、増量が中止のきっかけになることもあります。
消化器症状は増量直後に出やすく、多くは軽度から中等度で、時間とともに軽減する傾向があります。ただし持続する嘔吐や強い腹痛は急性膵炎や胆嚢炎の可能性があるため、我慢せずに受診してください。副作用の種類・頻度・対処法はマンジャロの副作用で詳しく解説しています。
増量する・しないはどう決める?医師の判断基準
マンジャロを増量するかどうかは、効果と副作用のバランスをもとに医師が判断します。増量は義務ではなく、5mgで効果が出ていて副作用が許容範囲であれば、5mgを維持用量として続ける選択が一般的です。
| 状況 | 判断の方向 | 補足 |
|---|---|---|
| 体重が減っており副作用も軽い | 維持 | 5mgのまま継続。増量の必要はない |
| 4週間以上経っても体重が動かず、副作用は軽い | 増量を検討 | 食事・運動・服薬状況を確認したうえで2.5mg増量 |
| 吐き気・食欲減退が強く食事が取れない | 維持または減量 | 増量を見送り、前の用量に戻す・休薬することもある |
| 目標体重に到達した | 維持または減量 | やめ方・減らし方は医師と計画する |
増量を検討する前に確認すべきなのは、体重が動かない原因が用量不足なのかどうかです。食事量が増えている、飲酒が多い、睡眠不足で食欲が乱れているなど、用量以外の要因で停滞していることも少なくありません。原因の見直し方はGLP-1で痩せない原因にまとめています。
用量を下げる判断も医師が行います。副作用が強い場合は前の用量に戻す、または一時的に休薬し、症状が落ち着いてから再開する運用が一般的です。患者向医薬品ガイドは、過度の体重減少がみられた場合も処方医に相談するよう求めています。目標到達後のやめ方についてはGLP-1をやめるとリバウンドする?を参照してください。
用量が上がると費用はどう変わる?
マンジャロの薬剤費は用量に応じて上がります。2.5mgは4週間の導入用量にすぎないため、実際に払い続ける月額は5mg以上の価格で見積もる必要があります。
診察料・送料込みの相場は、2.5mg×4本が月およそ10,000〜30,000円、5mg×4本が月およそ19,000〜55,000円です(2026年9月3日・編集部調査)。保険診療で使われる公定薬価も1本あたり2.5mgが1,443円、5mgが2,886円(2026年8月1日改定後)と用量に比例しており、自由診療の価格も用量が上がるほど段階的に高くなります。
費用を見積もるときは、「2.5mgを1ヶ月、5mgを2ヶ月以上」を最低ラインとして、増量する可能性がある場合は7.5mg以降の価格も料金表で確認してください。2.5mgと5mgしか取り扱いのない医療機関では、増量時に転院が必要になることがあります。総額の試算方法はマンジャロの値段と費用相場、クリニック選びの基準はマンジャロのクリニックの選び方で解説しています。
2.5mgは導入用量のため、申込み前に5mg以降の通常価格も確認してください。キレイパスオンラインクリニックの価格は、2.5mg×4本が初回割8,750円、2回目以降12,500円、5mg×4本が通常22,800円です(税込・診察料・送料込み、2026年9月時点)。ダイエット目的の使用は適応外の自由診療で、吐き気・便秘などの消化器症状のほか、まれに急性膵炎・胆嚢炎が報告されています。
ダイエット目的のマンジャロは適応外使用の自由診療で、公的医療保険は適用されません。標準的な使用期間は3〜6ヶ月以上、週1回の皮下注射を月4回行います。吐き気・便秘・下痢・食欲減退などの消化器症状のほか、まれに急性膵炎・胆嚢炎・胆管炎・イレウスなどが報告されています。
キレイパスオンラインクリニックでの取り扱い
| 用量 | 通常価格 | キレイパス初回割 |
|---|---|---|
| 2.5mg | 12,500円 | 8,750円 |
| 5mg | 22,800円 | 15,960円 |
| 7.5mg | 32,300円 | 29,070円 |
| 10mg | 40,500円 | 36,450円 |
| 12.5mg | 47,400円 | 42,660円 |
| 15mg | 53,000円 | 47,700円 |
「キレイパス初回割」はキレイパスで初めて購入する方が対象で、2回目以降は通常価格です(2.5mg・5mgの4本は30%、それ以外は10%割引。2026年9月時点)。2.5mg〜15mgの全用量を取り扱い、増量・減量は診察で医師が判断します。回数の縛りはなく、次回発送予定日の5営業日前までの申請で停止できます。
自由診療のため公的医療保険は適用されず、医薬品副作用被害救済制度の給付対象外となる可能性が非常に高い点にご注意ください。申込みと最新の条件はキャンペーンページ、診療の流れはダイエット診療メニューを参照してください。
まとめ
- マンジャロは週1回2.5mgから開始し、4週間後に維持用量の5mgへ増量する。効果不十分なら4週間以上の間隔で2.5mgずつ増量し、最大15mg
- 2.5mgは導入用量で、臨床試験で減量効果が評価された用量は5mg以上。導入期の体重変化だけで合う・合わないを判断しない
- 減量幅は用量に比例して大きくなる傾向。SURPASS J-mono(日本人2型糖尿病・52週)で5mg -5.8kg、10mg -8.5kg、15mg -10.7kg
- 悪心・食欲減退の頻度も用量とともに上がる。増量は義務ではなく、効果と副作用のバランスで医師が判断する
- 費用は5mg以上の価格で見積もる。2.5mgと5mgしか扱わない医療機関では増量時に転院が必要になることがある